まず貯金だけなら何年?

運用益を一切考えず、毎月同じ金額を貯めるとします。

毎月の積立 1,000万円まで 25歳から始めた場合
3万円 約27年10か月 52〜53歳ごろ
5万円 約16年8か月 41〜42歳ごろ
7万円 約11年11か月 36〜37歳ごろ
10万円 約8年4か月 33〜34歳ごろ

利息を考えない単純計算です。毎月2万円違うだけでも、到達時期は大きく変わります。

賞与も使うとどうなる?

看護師の多くは賞与があります。毎月の積立に賞与の一部を加えると、期間は短くなります。

例:毎月3万円+賞与から年2回15万円ずつ(年66万円)

1,000万円まで約15年2か月(運用なし)

毎月3万円だけの場合(約27年10か月)と比べて、約12年短くなります。毎月の生活費を「夜勤手当や賞与を除いた手取り」で組み、変動する収入を貯蓄に回すと、このペースに近づけやすくなります。

投資するとどのくらい変わる?

ここからは将来の運用成果ではなく、仮定による計算です。毎月末に同額を積み立て、年3%または5%で一定に運用できたと仮定します。

毎月 0% 年3% 年5%
3万円 27年10か月 約20年3か月 約17年6か月
5万円 16年8か月 約13年7か月 約12年2か月
7万円 11年11か月 約10年3か月 約9年5か月
8万円 10年5か月 約9年1か月 約8年5か月
10万円 8年4か月 約7年6か月 約7年0か月

※月次複利の単純シミュレーション。手数料・税金・相場変動を考慮していません。3%・5%は仮定であり、将来の運用成果を保証しません。実際には途中で大きく値下がりする時期もあります。

投資より「月いくら入れられるか」の差も大きい

例えば、

  • 月5万円を年5%で積み立てる → 約12年2か月
  • 月10万円を貯金だけ → 約8年4か月

です。つまり資産形成では、高い利回りを狙うこと以上に、毎月入れられる金額が重要な場面があります。

収入を3万円上げられたら?

今は毎月5万円貯めている人が、転職・夜勤・副業・固定費削減などによって毎月8万円を回せるようになったとします。

  • 貯金だけ:約16年8か月 → 約10年5か月(約6年短縮)
  • 年3%の積立:約13年7か月 → 約9年1か月

※税金や社会保険などを考慮しない単純比較です。

夜勤で月3万円を上乗せするなら、夜勤を月4回程度増やすイメージになります(夜勤1回1万円前後、手取り8割と仮定)。体への負担とのバランスは夜勤を増やす?それとも投資する?で考えています。

積立が止まる時期も織り込んでおく

看護師は、結婚・出産・育児、転職、進学、体調による働き方の変更などで、積立を止めたり減らしたりする時期が来ることもあります。

例:月5万円(貯金のみ)で、途中2年間積立を止めた場合

  • 止めない場合:約16年8か月
  • 2年止めた場合:約18年8か月

止めた期間の分、到達はそのまま後ろにずれます。反対に、止める時期があると分かっていれば、それまでに少し多めに積み立てておく、賞与の割合を増やす、といった調整ができます。

看護師の手取りから月5万円を作る例

例:手取り月25万円(夜勤手当込み)の一人暮らし(仮定)

項目 金額
手取り 25万円
家賃 7万円
食費 4万円
光熱費・通信費 2万円
保険・サブスクなど 1万円
日用品・交際費・その他 6万円
残り(積立へ) 5万円

この形なら、夜勤手当が少ない月でも生活費20万円を維持できるか、が鍵になります。固定費(家賃・通信費・保険)を先に見直すと、毎月の余剰が安定しやすくなります。

「1,000万円」を目的にしすぎない

1,000万円は分かりやすい目標ですが、1,000万円になった瞬間、人生が変わるわけではありません。本当に大切なのは、

  • 仕事を辞めても焦らない
  • 引っ越せる
  • 結婚・出産へ備えられる
  • 学び直せる
  • 投資を続けられる

など、お金によって選択肢が増えることです。途中の300万円、500万円の時点でも、すでに選べることは増えています。

関連記事:100万円、何に使う?

現金と投資は両方あっていい

全部を投資する必要はありません。生活に使う現金と、長期で育てる資産を分けます。

例えば、生活防衛用の現金(生活費の3〜6か月分)を先に作り、その後は毎月の積立投資を中心にする、という組み合わせも考えられます。使う時期ごとの分け方は「貯金より投資信託」は本当?で整理しています。

Nurse Life+の結論

1,000万円を作るための最重要ポイントは、「どの投資信託を買うか」より先に、毎月いくら積み立てられる家計を作れるかです。

利回りは自分で決められません。でも、収入・支出・積立額はある程度自分で変えられます。

資産形成の最初の一歩は、運用商品の検索ではなく、毎月いくら残せるかを知ることなのかもしれません。

参考資料